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Lion King [観劇、映画]

実は、先週はけっこう仕事が暇だったため、「家で働く」という名目の下、平日に1日お休みをとっていました。(最近のブログの更新頻度で気がつかれた方もいらっしゃるかもしれませんが、最近結構余裕があるのです(^^))

朝から少しだけ仕事をして外出し、昼頃帰ってきて英語の勉強を始めたのですが、夕方頃ふと思いついて、劇団四季のミュージカル「ライオン・キング」を見に行ってきました。

日本語版を見るのは2回目ですが、相変わらず見ると元気になる舞台です。
「オペラ座の怪人」ほど日本語と英語のギャップを感じないのも◎。
もともとディズニーのアニメが原作なので、(子供向けを意識して)そんなに難しいセリフ回しがないことが、英語版と日本語版のギャップを少なくしている理由の1つではないかと。

このアニメ、発表当時に日本人の一部マスコミが「『ジャングル大帝』のパクリだ!」と随分息巻いていましたが、「主人公がライオンの王の息子」という設定だけを見てそのように報道していた疑いが極めて濃厚です。実際、内容とかテーマはまるで違いますから。
そもそも、アニメが日本の文化というイメージが浸透している現在ならともかく、当時(1994年発表。企画、製作は当然それより前)、米国のディズニースタジオがアニメを作成するにあたって本気で日本のアニメを真似る必要があったとは到底思えません(露骨な言い方をすれば、当時、ディズニーは日本のことなど眼中になかったと思います。)。
だいたい、「ライオン=動物の王」、「王子が主人公」というのは、きわめてベタな設定といえ、単に偶然設定が一致したと考えるのが自然です。

設定だけ見て「ついにディズニーも手塚作品のパクリを作った」と、日本の大衆文化がアメリカのウォルト・ディズニー様に真似られたことを屈折的に大喜びしていた日本のマスコミ。
ひいきのひきたおしとはこのことで、手塚治虫大先生も草葉の陰でさぞご迷惑であったことでしょう。

笑えないのが、今でも相当数の日本人がこのときの報道によるインプリンティングにより、「『ライオン・キング』は『ジャングル大帝』のパクリである」と信じていることです(ちなみに、この説を信じている人は、「ジャングル大帝」も「ライオン・キング」も見たことがないという方が多いです。まあ、見れば設定以外は全部違うということがわかりますから信じ続けられないということでしょうが。)。

「ジャングル大帝」はそれ自体独立して素晴らしい作品であることは間違いありません。あえて「『ライオン・キング』が真似た」などという根拠のない話を持ち出さずとも、その名作としての評価がゆらぐことはないでしょう。
それにしても、今でもパクリだと純粋に信じ込んでいる人がけっこういる(私の身近にも複数いました)のを見るにつけ、マスコミによる毒というのは恐ろしいものだとつくづく思います。

さて、「ライオン・キング」はアニメもミュージカルも音楽が素晴らしいです。
アフリカのビートに乗せて始まるオープニングに始まり、全編アフリカンビートとエルトン・ジョンその他の作曲家達の音楽が絶妙に溶け合っており、絶品に仕上がっています。
特に、英語版ミュージカルのサントラは毎日聞いても飽きず、とてもお勧めです。

ストーリーも、単純ですがテンポ良く飽きない内容になっていて、大人は大人なりに、子供は子供なりに十分楽しめます。
ただ1つだけ、最後の秘密の暴露のシーンはあまりデキが良くないと思います。自分が父を死に追いやったと信じていた主人公が真実を知る超重要な場面なのですが、「真実」の根拠が敵役の自白しかありません。しかも、見ている人の多くが、「え、そんなのでいいの?」と思うくらいあっけなく自白しています。また、場面的に、脅迫して無理やり言わせたともとれるシチュエーションになっているにもかかわらず、周囲がその自白をあっさり信じるのも拍子抜けの感が否めません。
ここは何か物的証拠の提示や共犯者の自白等の客観的証拠が欲しかったところです(法律家っぽい意見ですが)。

全体としては十分水準以上の作品ですので、未見の方には、まずはアニメから初めて、もし機会があればミュージカルも行ってみるというのがお勧めです。


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